クリスマスケーキ市場規模推計を実施(2022年)

一般社団法人 日本市場規模協会 市場規模総合研究所では、クリスマスケーキ市場の長期動向を俯瞰するため、総務省「家計調査」二人以上の世帯の「ケーキ」(*1) への支出データをもとに市場規模を推計しました(*2)。

当推計では、12月における「ケーキ」への1世帯当たりの日別の支出額からクリスマスおよびクリスマス前の突出部分の値を求め、これをクリスマスケーキへの支出額と想定、これに世帯数(総務省「労働力調査」でみた、12月における二人以上の世帯数)を乗じることで市場規模を算出しています(*3)。

また単身世帯についても参考値として市場規模を推計しております(*4)。

クリスマスケーキ市場規模推移

二人以上の世帯
(億円)
前年比
(%)
単身世帯
(億円)
※参考値
合計
(億円)
※参考値
2000 252.70 47.69 300.38
2001 260.77 3.2 34.86 295.63
2002 264.08 1.3 33.48 297.57
2003 277.85 5.2 55.23 333.08
2004 285.67 2.8 32.23 317.90
2005 262.82 -8.0 45.96 308.78
2006 268.65 2.2 31.39 300.04
2007 268.66 0.0 66.59 335.25
2008 256.12 -4.7 57.17 313.29
2009 254.32 -0.7 42.22 296.54
2010 237.85 -6.5 45.76 283.61
2011 239.92 0.9 54.94 294.86
2012 234.80 -2.1 74.50 309.31
2013 247.58 5.4 35.28 282.86
2014 225.79 -8.8 87.25 313.04
2015 227.13 0.6 28.97 256.09
2016 221.62 -2.4 41.16 262.78
2017 217.03 -2.1 36.76 253.80
2018 233.64 7.7 55.65 289.28
2019 208.50 -10.8 51.63 260.13
2020 206.24 -1.1 89.07 295.30
2021 204.54 -0.8 86.51 291.05
2022 213.30 4.3 46.30 259.60

 

*1)「ケーキ」には、ショートケーキのほか、モンブラン、チーズケーキ、サバランが含まれます(原則として、小麦粉をスポンジ状、タルト状に焼きあげ、それに生クリーム、果物などを飾ったもの。バームクーヘン、パウンドケーキ、アップルパイは除く)。出所:統計局ホームページ 家計調査 収支項目分類

*2) 過去に公表されたクリスマスケーキの市場規模調査として、日本能率協会総合研究所 マーケティング・データ・バンク(MDB)によるものがあります(関連記事:統計局ホームページ 家計調査 家計ミニトピックス ケーキへの支出 )。

*3) 市場規模の算出にあたっては、データ工房 浅田昭司氏による 科学技術振興機構「情報管理 Vol. 54(2011) No. 9 統計情報活用への招待 第6回 家計の公的統計」の「3.1 クリスマスケーキの市場規模の推定」に記載された市場規模推定法をベースとして用いています。この記事を含む 連載記事:統計情報活用への招待 は各種統計情報を活用する上で大変有用です。

*4) 単身世帯については「家計調査」に上記二人以上の世帯の場合と同様の日別データがなく、唯一利用可能な「ケーキ」への1世帯当たり四半期別支出額からクリスマスが含まれる10〜12月期の支出額の突出部分の値を求め、これをクリスマスケーキへの支出額と想定(*5)、これに世帯数(総務省「労働力調査」でみた、12月における単身世帯数)を乗じることで市場規模を算出しています。単身世帯における市場規模については、算出のもとにしている「家計調査」での単身世帯に対する調査サンプル数が少ないことが、年によるその値の変動に、二人以上の世帯における市場規模の場合より大きく影響している可能性があります。

*5) 直近の「家計調査」二人以上の世帯のデータでみると「ケーキ」への支出額が顕著に突出する日として他に、1〜3月期のひな祭りがあります。データが存在しないため確認できませんが、単身世帯についても同様の傾向がみられるかどうか(単身世帯であっても贈答用としての支出はありえます)は、10〜12月期の支出額の突出部分の値をクリスマスケーキへの支出額と想定する妥当性に影響します。関連記事: マーケティング:「母の日」には苺のショートケーキを、「父の日」にはモンブランをプレゼントするという文化。